【読書】『文明崩壊』【生き延びるための戦略論】
ジャレド・ダイアモンドさんは
「そういう見方もあったのか」
「言われてみるまで気がつかなかった」
とかいうことを教えてくれるので、考え方の視野が広がるので面白いです。
今回は「戦略論」として考えます。
とはいっても、
「敵と勝負して勝つ」
という戦略ではなく
「生き延びるためにはどうしたらいいのか?」
という消極的戦略論として。
まあ、僕の場合、勝つ必要はないんですよ。負けるのが好きなわけではないけれど。
人生は長期戦。勝ったところで、息も絶え絶え、なんてことになるぐらいなら、負けてしまっても復活できるような戦略を考えていみたいと思います。
- 環境被害
- 気候変動
- 近隣の敵対集団
- 友好的な取引相手
- 環境問題への社会の対応
失敗を回避する選択
- 長期的な企て
- 根本的な価値観を問い直す意思
崩壊を招く5つの要因
ジャレド・ダイアモンドさんは
「ひとつの社会の崩壊が環境被害というただ一つの原因からもたらされた例を、私は知らない」
と言い、次の5つの要因を挙げています。
- 環境被害
- 気候変動
- 近隣の敵対集団
- 友好的な取引相手
- 環境問題への社会の対応
「「『銃・病原菌・鉄』では、環境決定論者だったのでは?」
と思い、読み間違えたかと自分を疑ってしまいましたが、Amazonレビューでも同じことを感じた人がいたので、たぶん読み間違えていないはず。
それに、歴史学を勉強するにあたっても、この5つは念頭に置いた方がいい。
うっかり忘れていると、今現在の環境と同じであると思い込んでしまいます。
『環境から解く古代中国』でも、
「曹操と袁譚の戦いで黄河が凍っていたのか!」
という今では考えられないことがあったのです。
今となっては
「なんでそんなことをしたんだろう?」
と不可解な疑問を感じることでも、当時の時代ではそうするしかなかった。
どうしてそうするしかなかったのかを、分析して、教訓として、今後の自分の人生に生かしていくこと。
それが「バカだったから」といってしまったら、過去の失敗から何も学べず、自分も同じ失敗をしてしまう可能性もある。
同じ失敗をしないために、この5つの要因を頭に入れておくと、分析するのに役に立でしょう。
失敗を回避するためには?
ジャレド・ダイアモンドさんは2つの選択が重要だといっています。
- 長期的な企て
- 根本的な価値観を問い直す意思
日本が森林資源に恵まれているのは徳川幕府の将軍のおかげでした。徳川幕府の将軍が何もしなかったら、日本の森林資源は壊滅していた可能性があるのです。
ティコピア島の人たちはブタを食べる習慣を放棄した結果、生き延びることができました。
しかし、グリーンランドのヴァイキングたちは牛を食べるという習慣を捨てられなかったために、壊滅してしまいました。
常識を問い直す―――――というと大上段に構えるような言い方になってしまいますが、もっと気楽に「これダメだな」と思ってしまうことがあったら、とっととやめればいいだけ。
自分が信じている価値観を、全否定する必要はないと思うけど、少しずつ修正していくことが必要なのです。
『文明崩壊』から学んだ、生き延びる戦略
崩壊を招く5つの要因
- 環境被害
- 気候変動
- 近隣の敵対集団
- 友好的な取引相手
- 環境問題への社会の対応
失敗を回避する選択
- 長期的な企て
- 根本的な価値観を問い直す意思