【読書】『名画で読み解く イギリス王家 12の物語』【ヘンリー八世というジャイアニズム】
テューダー朝を立ち上げたヘンリー七世は8人の子をなし、男児2人を得る。
長男アーサーは15歳で、スペインのキャサリン・オブ・アラゴンと結婚するが、病弱だったため挙式の半年後に病死。
普通ならキャサリン ...
【読書】『名画で読み解く ハプスブルク家 12の物語』
ハプスブルク王朝は20世紀初頭までの約650年の長命を保つ。
しかも、その間、ほぼ神聖ローマ帝国の皇帝位を独占。
ヨーロッパ中心部に位置し、多くの国々と婚姻政策を結び、網の目上に領土を拡大している。
名 ...
【読書】『名画で読み解く ロマノフ家 12の物語』
ハプスブルク家の源流がオーストリアではなくスイスの一豪族だったように、ロマノフ家の始祖もまたロシア生まれではない。十四世紀初頭、プロイセンの地から――後世におけるドイツとの深い関わりを予感させる――ロシアへ移住したドイツ貴族コブイラ ...
【読書】『会社のデスノート』【間違った戦略は排除せよ】
経済を上向かせるために企業ができることは、デスノートの死のルールの反対の行動をとればいい。デスノートのルールとは、誤った戦略を採ることで、市場を狭め、自ら戦いづらい土俵へと突き進み、やがて会社自身を疲弊させる方向を指したルールである ...
【読書】『人口減少の未来学』その6【緊縮財政は逆効果】
いまや経済はグローバルに進行しており、政治や社会というものはそれに合わせて変化するので、日本だけが特別、とか、英国だけが違う、とかいうことはないはずだ。だいたい同じようなことが起きているのではないか、または、何か考え方のヒントになるこ ...
【読書】『人口減少社会の未来学』その5【相互扶助関係の再構築】
長期的な人口減少は、経済的な現象ではなく、資本主義の発展段階に必然的に起きる社会変化だというのが、わたし(平川克美さん)の立論の骨子である。わたしは、『移行期的混乱』と『「移行期的混乱」以後』の中で、これらの考え方が、本末転倒したもの ...
【読書】『人口減少の未来学』その4【「空気」に流されない】
日本を動かしているのは、政治家でもマスコミでもブロガーでもなく、「空気」である。山本七平の指摘した当時と何も変わっていない。
『「超」入門失敗の本質』が指摘している”空気”の弊害は
(1)本来「それとこれとは話が別 ...
【読書】『人口減少社会の未来学』その3【ムダな仕事を排除せよ】
生産量 = 生産性 × 労働投入量
「機械投入量(IT、AIを含む)は?」
という疑問はあるでしょうが、今回は機械を「生産性」の方に含めて議論を進めていきます。
かつての企業戦士なら「24時間働けますか」 ...
【読書】『人口減少社会の未来学』その2【キャリング・キャパシティ(環境収容力)から考える】
20年以上前のことだが、渋谷駅の朝の通勤ラッシュを見て、
「スーツを着た軍隊なのではないか?」
と、人の群れに恐れをなしたものだ。
そして、次に思ったのは、
「あんなの、毎日耐えられるのか?」 ...
【読書】『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』【差別、格差、分断について考える】
とはいえ、まるで社会の分断を写したような事件について聞かされるたび、差別や格差で複雑化したトリッキーな友人関係について相談されるたび、わたしは彼の悩みについて何の答えも持っていないことに気づかされるのだった。 差別。格差。そして、 ...