【読書】『ローマ人の物語 悪名高き皇帝たち[一]』17
歴代の皇帝の悪口を言うだけで済んでいた時代は、ローマ人にとっては幸せな時代であったのだ、ということだった。鋳造技術でも金銀の含有率でも、四世紀の貨幣とは比較しようもないくらいの「良貨」が流通していたのが、これら悪名高き男たちが帝位につ ...
【読書】『ローマ人の物語 パクス・ロマーナ[下]』16
アウグストゥスは、政治のこととなると、すぐれた現状認識能力とバランス感覚を持っている。
しかし、なぜか、血の継続のことになると、それらが失われる。
「持続する意志」は立派な才能なのだが、血の ...
【読書】『ローマ人の物語 パクス・ロマーナ[中]』15
前一世紀末のローマで、少子化が顕著になった。
前二世紀には十人もの子を産み育てるのが珍しくなかったが、カエサルの時代は二、三人が普通に、アウグストゥスの時代になると独身も珍しくなくなった。
平和と経済活性 ...
【読書】『ローマ人の物語 パクス・ロマーナ[上]』14
天才の跡を継いだ天才ではない人物が、どうやって、天才が到達できなかった目標に達せたのか。 自分自身に才能はなくても、才能のある者の意見を取り入れるのも立派な才能であることは、私も塩野さんに同意する。
マキアヴェッリは『君主 ...
【読書】『ローマ人の物語 ユリウス・カエサル ルビコン以後[下]』13
カエサルは、2年計画のパルティア遠征中の不在人事を、元老院に提示しなければならない。
暗殺者側からすれば、カエサルのパルティア遠征が成功すれば、王位に就く障害は取り除かれる、はず。
【読書】『ローマ人の物語 ユリウス・カエサル ルビコン以後[中]』12
「よせばいいのに」と思うのだが、懲りないことでは父王ミトリダテス譲りであったのか、ポントス王ファルナケスは他国に侵攻を開始する。
ギリシアでポンペイウスとカエサルが戦っている隙をつく。大義名分は、父王の領土再復。 ...
【読書】『ローマ人の物語 ユリウス・カエサル ルビコン以後[上]』11
何ものにもまして私が自分自身に課しているのは、自分の考えに忠実に生きることである。だからほかの人々も、そうあって当然と思っている。人間は、自分が見たいと欲する現実しか見ない。
伝家の宝刀を抜いた後元老院派首都ローマに軍隊 ...
【読書】『ローマ人の物語 ユリウス・カエサル ルビコン以前[下]』10
クラッススは焦っていた。
ローマ最大の富裕者ではあったが、ポンペイウスやカエサルのような戦功を挙げていたわけでもない。
それに、担当する属州シリアは、高度な文明と豊かさを誇っていた。
なん ...
【読書】『ローマ人の物語 ユリウス・カエサル ルビコン以前[中]』09
前61年から前60年まで、カエサルは「遠スペイン州」の属州総督 ...
【読書】『ローマ人の物語 ユリウス・カエサル ルビコン以前[上]』08
イタリアの普通高校で使われている、歴史の教科書
「指導者に求められる資質は、次の五つである。
知性。説得力。肉体上の耐久力。自己制御の能力。持続する意志。
カエサルだけが、このすべてを持っていた」ユリウス・カエ ...