【読書】『ローマ人の物語 勝者の混迷[下]』07
ポントス王ミトリダテスは、地中海世界の覇者ローマに、挑戦状を叩きつける。
ビティニアの後継者争いに介入して自派の者を王位につける。カッパドキアの王位にも自分の息子の一人を就ける。
追放されたビティニアとカッパドキ ...
【読書】『ローマ人の物語 勝者の混迷[上]』06
前137年、ティベリウス・グラックスはスペイン遠征軍の会計検査官として派遣される。
通り道のトスカナ地方の農民が、エトルリア人ではなく、外国からの奴隷に占められていた。
スペイン派遣のローマ軍も、反乱を起こしたス ...
【読書】『ローマ人の物語 ハンニバル戦記[下]』05
スペインを制覇したスキピオには、ローマで凱旋式を挙げる資格があったが、挙行しなかった。
元老院への提言があったからだ。
そもそも、スペイン戦役の最高司令官になることすら、資格年齢を満たしていなかった。凱旋式を挙げ ...
【読書】『ローマ人の物語 ハンニバル戦記[中]』04【ハンニバル戦争】
紀元前219年、ハンニバルはサグントを攻撃する。
サグントはギリシア人の入植者が建設した都市である。サグントはローマと同盟関係にある。もちろん、ローマに援けを求める。
第一次ポエニ戦役で、エブロ川以北にカルタゴは ...
【読書】『ローマ人の物語 ハンニバル戦記[上]』03【運命共同体】
「カバーの金貨について」にこう書いてある。混じり気なしの黄金であることといい、鋳造技術の水準の高さといい、紀元前三世紀に入った当時の地中海世界の大国は、まぎれもなくカルタゴであったのだ。一方のローマは、ようやく自前の通貨を鋳造できる ...
【読書】『ローマ人の物語 ローマは一日にしてならず[下]02』【イタリア半島統一】
それまでのローマの法は不文律の集成で、法律に通じているのは貴族階級に限られていた。
これに不満をもった民衆が、成文化を要求したのである。誰でも読むことのできる客観性をもった形にすべきであるという、至極もっともな ...
【読書】『ローマ人の物語 ローマは一日にしてならず[上]01』【敗者同化路線】
ポリビウスの『歴史』は、ローマに眼を向けた、それも実証的な立場から焦点を当てた、最初の歴史作品になった。
その彼が「なぜ?」という問いを発する。
なぜ祖国ギリシアは自壊しつつあり ...